目標
「データ分析のプロセスのひとつめ(課題と仮説の設定方法) 」について理解する
課題と仮説の設定方法
この記事では課題と仮説の設定方法について扱います。前回の記事で確認した「データ分析の基本プロセス」のうち、ひとつめのプロセスにあたります。
データ分析の基本プロセス(再掲載)
データ分析のプロセスを段階的に表すと以下のようになります。
- 問題解決のための課題を設定し、調査方法などを計画し定める。(今回の記事)
- データを取得し、管理し、加工する。
- 収集したデータを解析・分析する。
- 分析結果から知見を導出する。
- 分析結果の共有と問題解決のための方針の決定と提案。
「問題の提起」と「課題の設定」
「課題の設定」のアプローチは「問題」を提起することから始まります。そして、その問題に対して、解決したい「課題」を掘り起こしていきます。
「問題の提起」
課題を設定するということは、「現状で問題がある」「把握したい状況がある」と言えます。例えば、経営するカフェの利益が、目標の利益に達していない日が存在する。などがそうです。
「問題の提起」→経営するカフェの利益が、目標の利益に達していない日が存在する。
つまり、「理想との乖離」や「不透明な状態」が存在していると言え、これらの状況を、どのように把握(可視化)するのかを考えることが「課題の設定」の「第一歩」となります。
「課題の設定」
「課題の設定」は「目的の明確化(どのように把握(可視化)するのか)」です。例えば、「問題の提起」では「目標に達していない日が存在する」とざっくりとした内容ですが、「課題の設定」では、「月曜日と火曜日が目標の利益に達していないのでこれを改善する。」など、より具体的に設定することになります。
課題を決定する前段階として、実際のデータなどから、課題に対してのあたりを付け、「分類」「予測」「様々な関係性」を確認します。もちろん、「確認」なので、調べてみたけれど関係性がないものも存在します。
上のカフェの例では、「曜日」と「客数」「売上」「利益」の関係性をグラフで確認するなどです。
「月曜日」と「火曜日」で集客、売上、利益が他の曜日と比べて低いことが確認できたとすれば、課題は次のように設定できます。
「課題の設定」の為の、可視化の種類
- パターン1:分類するもの
- パターン2:予測するもの
- パターン3:データ同士の関係性を見つけるもの
「仮説を立てる」(仮説の構築)
課題が決まったら、課題解決をするための「仮説」を立てます。仮説の立て方には「アイデア型」と「予測型」のふたつがあります。
仮説は目標達成のための数値(KGI:目標の数値、KPI:KGIをクリアするためのステップとなる数値)を考えながら設定しますが、具体的な数値設定が難しい状況では「アイデア型」の仮説を立てることになります。
- アイデア型…現在の状況を拡張し、その拡張した状況が生み出す結果を仮説とします。
- 予測型…過去の取り組みから予測できる結果を仮説とします。
課題の例:「月曜日と火曜日で目標の利益〇〇円」を達成すること」。
アイデア型の例:「月曜日と火曜日限定で、ドリンク価格を半額にするサービスを行うことで集客が伸び、利益があがる。」と仮説を立てる。
仮説はデータ分析のサイクルの中で変化することがあります。また、仮説が多い場合は優先順位を付けることが大切になります。
「アイデア型の仮説」を検証した後は、下のキャプチャのサイクルが一周した状態となっています。この結果を利用して「予測型」の仮説を立てることとなります。
予測型の例:ドリンク半額サービスで利益が目標に達する日が増えた。さらに、「月曜日と火曜日来客のお客様にSNSでお店の記事を拡散してもらうことで平日のドリンク半額チケットを配布することにした。これによって、月曜日・火曜日の宣伝も行え、他の平日に来客するお客様が増えとことが期待でき、更に利益を上げることができる。」と仮説を立てる。
今回は以上となります。次回以降は「データ」について扱います。(次回:データの種類と特徴、次々回と次々次回:今回の仮説に基づいたデータの種類の決定、調査方法の計画)
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