目次
目標
Select~Caseの文法を理解する
Select~Caseの条件の書き方について理解する
Select~Caseステートメントの概要と利用方法
Select~Caseステートメントとは
VBAで利用される条件分岐の制御構文です。
VBAの条件分岐にはIfステートメントとSelect~Caseステートメントの2つがあります。
Select~Caseの基本形の構文とプロシージャ
基本形の構文
まずは基本の形を確認します。構文は以下のとおりです。
構文 | Select Case 値を入れている変数 Case 1つ目の値 1つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case 2つ目の値 2つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case 3つ目の値 3つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case Else 全ての条件に合致しないときに動かす処理内容 End Select |
サンプルプロシージャ1
'conditionalBranchSelectという関数名に意味はなく自由な名前を付けることが出来ます。
Sub conditionalBranchSelectIf_1()
Dim Num As Integer
Num = InputBox("1,2,3から好きな数字を入力してください。")
Select Case Num
Case 1
MsgBox "1が入力されました"
Case 2
MsgBox "2が入力されました"
Case 3
MsgBox "2が入力されました"
Case Else
MsgBox "1,2,3以外の数字が入力されました"
End Select
End Sub
条件に文字を利用した形の構文とサンプルプロシージャ
条件に文字を利用した形の構文
構文は以下のとおりです。
構文 | Select Case 文字を入れている変数 Case “1つ目の文字” 1つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case “2つ目の文字” 2つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case “3つ目の文字” 3つ目の条件が合致したときに動かす処理内容 Case Else 全ての条件に合致しないときに動かす処理内容 End Select |
サンプルプロシージャ2
Sub conditionalBranchSelectIf_2()
Dim Str As String
Str = InputBox("壱,弐,参の何れかを入力してください。")
Select Case Str
Case "壱"
MsgBox "壱が入力されました"
Case "弐"
MsgBox "弐が入力されました"
Case "参"
MsgBox "参が入力されました"
Case Else
MsgBox "壱,弐,参以外の文字が入力されました"
End Select
End Sub
「複数の値」を条件とした形の構文とサンプルプロシージャ
「複数の値」を条件とした形の構文
構文は以下のとおりです。複数の値を指定する場合は値と値の間を「,」で区切ります。
構文 | Select Case 値を入れている変数 Case 値1, 値2, 値3, 値4, 値5 値1, 値2, 値3, 値4, 値5の何れかに合致したときの処理 Case 値6, 値7, 値8 値6, 値7, 値8の何れかに合致したときの処理 Case 値9, 値10 値9, 値10の何れかに合致したときの処理 Case Else 全ての条件に合致しないときに動かす処理内容 End Select |
サンプルプロシージャ3
Sub conditionalBranchSelectIf_3()
Dim age As Byte
age = InputBox("注意1" & Chr(10) & _
"入力の年齢が16以上の場合のみ" & Chr(10) & _
"取得できる運転免許の種別が出力されます。" & Chr(10) & _
"注意2" & Chr(10) & _
"0から255までの数字以外が入力されるとエラーになります。" _
, "あなたの年齢を入力して下さい")
Select Case age
Case 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15
MsgBox age & "歳ですね。運転免許は取得できません。"
Case 16, 17
MsgBox age & "歳ですね。原付免許であれば取得できます。"
Case 18, 19
MsgBox age & "歳ですね。原付免許や普通免許を取得できます。"
Case 20
MsgBox age & "歳ですね。中型免許を取得できます。"
Case 21
MsgBox age & "歳ですね。大型免許を取得できます。"
Case Else
MsgBox age & "21以下の数字を入力して下さい"
End Select
MsgBox "終了"
End Sub
「連続の値」を条件とした形の構文とサンプルプロシージャ
連続する値を指定するには「To」を利用します。「値1 To 値2」で値1から値2までの範囲という意味になります。
「値1 To 値2」と「値3 To 値4」のいずれかに該当する場合としたいときは「値1 To 値2 , 値3 To 値4」のように「,」でつなぎます
任意の値より大きい、小さいや以上以下は比較演算子の「Is」を使用します。「Is <= 値3」であれば値3以下を指定したことになります。
「Is <= 値3」と「Is >= 値4」のいずれかに該当する場合としたいときは「Is <= 値3 , Is >= 値4」のように「,」でつなぎます
構文は以下のとおりです。
「連続の値」を条件とした形の構文
構文 | Select Case 値を入れている変数 Case Is < 値1, Is > 値2 値1以下、若しくは値2以上の場合の処理 Case 値3 To 値4 値3から値4の場合の処理 Case 値5 To 値6 値5から値6の場合の処理 Case Is >= 値7 値7以上の場合の処理 End Select |
サンプルプロシージャ4
Sub conditionalBranchSelectIf_4()
Dim age As Integer
age = InputBox("注意1" & Chr(10) & _
"入力の年齢が16以上の場合のみ" & Chr(10) & _
"取得できる運転免許の種別が出力されます。" & Chr(10) & _
"注意2" & Chr(10) & _
"0から255までの数字以外が入力されるとエラーになります。" _
, "あなたの年齢を入力して下さい")
Select Case age
Case Is < 0, Is > 130
MsgBox "年齢を入力してください"
Case 0 To 15
MsgBox age & "歳ですね。運転免許は取得できません。"
Case 16 To 17
MsgBox age & "歳ですね。原付免許であれば取得できます。"
Case 18 To 19
MsgBox age & "歳ですね。原付免許や普通免許を取得できます。"
Case 20
MsgBox age & "歳ですね。中型免許を取得できます。"
Case Is >= 21
MsgBox age & "歳ですね。大型免許を取得できます。"
End Select
MsgBox "終了"
End Sub
あいまいな条件を利用した形の構文とサンプルプロシージャ
あいまいな条件を利用した形の構文
条件としてあいまいな値を利用する場合は比較演算子の「Like」を使用します。値が条件の一部に当てはまる場合、その条件の処理を行わせます。
構文は以下のとおりです。
構文 | Select Case True Case 値の入る変数 Like “「文字列1」の一部*” 文字列1と合致した場合の処理 Case 値の入る変数 Like “「文字列2」の一部*” 文字列2と合致した場合の処理 Case 値の入る変数 Like “「文字列3」の一部*” 文字列3と合致した場合の処理 Case Else 条件のいずれにも当てはまらなかった場合の処理 End Select |
サンプルプロシージャ5
Sub conditionalBranchSelectIf_5()
Dim Str As String
Str = InputBox("塩,味噌,醤油の何れかを入力してください。")
Select Case True
Case Str Like "塩*"
MsgBox "塩味のメニュー" & Chr(10) & _
"塩ラーメン" & Chr(10) & _
"あんかけ塩焼きそば" & Chr(10) & _
"塩唐揚げ"
Case Str Like "味噌*"
MsgBox "味噌味のメニュー" & Chr(10) & _
"味噌ラーメン" & Chr(10) & _
"野菜の胡麻味噌和え" & Chr(10) & _
"味噌味鶏そぼろ"
Case Str Like "醤油*"
MsgBox "醤油味のメニュー" & Chr(10) & _
"醤油ラーメン" & Chr(10) & _
"肉じゃが" & Chr(10) & _
"雑炊"
Case Else
MsgBox "塩,味噌,醤油以外の文字が入力されました"
End Select
End Sub
それぞれ実行を行うと動作を確認できます。実行の方法が分からない方はこちらを参考にしてください。
初めてのExcelVBA:プロシージャの記述と実行ExcelVBAのモジュールとプロシージャについて確認してその生成方法などを説明...
今回は以上となります。
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