12-LPIC「level1」

LPIC|level 1【システムアーキテクチャ(3)】

目標

  • デバイス情報の確認方法について理解する
  • デバイスドライバについて理解する

デバイス情報の確認方法

PCI

PCI(Peripheral Component Interconnect)デバイスの確認には lspci コマンドを利用します。

項目種類
00:1f.6バスアドレス(識別子)
Ethernet controllerデバイスクラス
Intel Corporation…ベンダー名・デバイス名
[8086:15be]ベンダーID・デバイスID
Subsystem: …サブシステム情報
Kernel driver in use:使用中のカーネルドライバ
Kernel modules:利用可能なカーネルモジュール

SCSI

SCSI(Small Computer System Interface)デバイスの確認には lsscsi コマンドを利用します。※現在は標準ではないことが多いです。

項目情報の種類説明
[0:0:0:0]SCSI アドレス[ホスト:チャネル:ターゲット:LUN]
diskデバイスタイプdisk, cd/dvd, tape など
ATAベンダー名メーカー名(例: ATA, HP)
ST1000LM035…モデル名製品名・型番
LVD1リビジョンデバイスの内部バージョン
/dev/sdaブロックデバイス名/dev/sdX, /dev/srX など
1000GB容量(-s)デバイスのストレージサイズ
/dev/sg0SG デバイス名(-g)/dev/sgX ファイル名

IDE

IDE(Integrated Drive Electronics)デバイスの確認には lsblkコマンド hdparm -I /dev/hda コマンドdmesg | grep hdコマンド を利用します。※現在はSATAが主流であり、IDEデバイスはあまり使われなくなっています。

SATA

SATA(シリアルATA、Serial ATA)デバイスの確認には lsblkコマンド hdparm -I /dev/sdx コマンドdmesg | grep -i sataコマンド を利用します。

デバイスドライバ

デバイスドライバとは、OS(オペレーティングシステム)とハードウェアデバイスの橋渡しをするソフトウェアです。OSはあらゆる種類のハードウェア(キーボード、マウス、プリンタ、HDD、ネットワークカードなど)を直接制御することはできないため、その制御方法を記述したのがデバイスドライバです。

デバイスドライバの種類

デバイスドライバは次のように分類できます。

  1. キャラクタデバイスドライバ(1文字ずつデータをやり取りする)
    • キーボード、マウス、シリアルポートとの橋渡し用
  2. ブロックデバイスドライバ(一定サイズのブロック単位でデータを扱う)
    • HDD、SSD、USBメモリとの橋渡し用
  3. ネットワークデバイスドライバ(パケット単位でデータを送受信する)
    • NIC(LANカード)との橋渡し用
  4. 仮想デバイスドライバ(実際のハードウェアは存在しないが、デバイスのように振る舞う)
    • ループバックデバイス、仮想プリンタとの橋渡し用
デバイスデバイスファイルドライバ例
HDD/dev/sdasd_mod(SCSIデバイス用)
USBメモリ/dev/sdbusb-storage
ネットワークカードe1000, r8169 など
シリアルポート/dev/ttyS0serial_core

Linuxでは多くのドライバが カーネルモジュール(.koファイル) として提供されていて、必要なときに動的にロード/アンロードできます。

lsmodコマンドを利用するとロード済みモジュールが確認できます。

すべてのデバイスドライバがモジュールとは限らない
一部のドライバは、カーネルに組み込み済み(built-in)になっています。
このため lsmod コマンドに表示されない場合があります。

modprobe コマンド

ドライバが自動でロードされていない場合は、modprobeコマンドを利用してロードさせることができます。

modprobeコマンドは、Linux カーネルモジュール(.koファイル)を動的にロード/アンロードするためのコマンドです。ネットワークドライバやUSBデバイス、ファイルシステムなど、必要な機能をカーネルに後から追加・削除する時に使います。

sudo modprobe <モジュール名>

USBデバイス

USBデバイスの利用に必要な機能

USBデバイス(USBメモリやマウスなど)を使うには、次の2つが必要です。

  • USBデバイスドライバ(USBメモリやキーボードを動かすためのソフト)
  • USBコントローラ(USB信号を受け取り、CPUとやりとりする仕組み)

USBコントローラは、マザーボード上にあるハードウェアで、PCとUSBデバイスの間を取り持つ役割をします。

USBコントローラ

USBコントローラ(USB信号を受け取り、CPUとやりとりする仕組み)にはいくつかの種類(方式)があります。

項目対応USB開発元CPU負荷特徴
UHCIUSB 1.xIntel高い安価・シンプルな構造
OHCIUSB 1.xMicrosoft低い安価・シンプルな構造
EHCIUSB 2.0Intel高速転送(USB2.0)対応
xHCIUSB 3.x+Intel低い次世代規格・USB全世代をサポート

今回は以上になります。

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