目標
- デバイス情報の確認方法について理解する
- デバイスドライバについて理解する
デバイス情報の確認方法
PCI
PCI(Peripheral Component Interconnect)デバイスの確認には lspci コマンドを利用します。
| 項目 | 種類 |
| 00:1f.6 | バスアドレス(識別子) |
| Ethernet controller | デバイスクラス |
| Intel Corporation… | ベンダー名・デバイス名 |
| [8086:15be] | ベンダーID・デバイスID |
| Subsystem: … | サブシステム情報 |
| Kernel driver in use: | 使用中のカーネルドライバ |
| Kernel modules: | 利用可能なカーネルモジュール |
SCSI
SCSI(Small Computer System Interface)デバイスの確認には lsscsi コマンドを利用します。※現在は標準ではないことが多いです。
| 項目 | 情報の種類 | 説明 |
| [0:0:0:0] | SCSI アドレス | [ホスト:チャネル:ターゲット:LUN] |
| disk | デバイスタイプ | disk, cd/dvd, tape など |
| ATA | ベンダー名 | メーカー名(例: ATA, HP) |
| ST1000LM035… | モデル名 | 製品名・型番 |
| LVD1 | リビジョン | デバイスの内部バージョン |
| /dev/sda | ブロックデバイス名 | /dev/sdX, /dev/srX など |
| 1000GB | 容量(-s) | デバイスのストレージサイズ |
| /dev/sg0 | SG デバイス名(-g) | /dev/sgX ファイル名 |
IDE
IDE(Integrated Drive Electronics)デバイスの確認には lsblkコマンド 、 hdparm -I /dev/hda コマンド や dmesg | grep hdコマンド を利用します。※現在はSATAが主流であり、IDEデバイスはあまり使われなくなっています。
SATA
SATA(シリアルATA、Serial ATA)デバイスの確認には lsblkコマンド 、 hdparm -I /dev/sdx コマンド や dmesg | grep -i sataコマンド を利用します。
デバイスドライバ
デバイスドライバとは、OS(オペレーティングシステム)とハードウェアデバイスの橋渡しをするソフトウェアです。OSはあらゆる種類のハードウェア(キーボード、マウス、プリンタ、HDD、ネットワークカードなど)を直接制御することはできないため、その制御方法を記述したのがデバイスドライバです。
デバイスドライバの種類
デバイスドライバは次のように分類できます。
- キャラクタデバイスドライバ(1文字ずつデータをやり取りする)
- キーボード、マウス、シリアルポートとの橋渡し用
- ブロックデバイスドライバ(一定サイズのブロック単位でデータを扱う)
- HDD、SSD、USBメモリとの橋渡し用
- ネットワークデバイスドライバ(パケット単位でデータを送受信する)
- NIC(LANカード)との橋渡し用
- 仮想デバイスドライバ(実際のハードウェアは存在しないが、デバイスのように振る舞う)
- ループバックデバイス、仮想プリンタとの橋渡し用
| デバイス | デバイスファイル | ドライバ例 |
|---|---|---|
| HDD | /dev/sda | sd_mod(SCSIデバイス用) |
| USBメモリ | /dev/sdb | usb-storage |
| ネットワークカード | – | e1000, r8169 など |
| シリアルポート | /dev/ttyS0 | serial_core |
lsmodコマンドを利用するとロード済みモジュールが確認できます。
modprobe コマンド
ドライバが自動でロードされていない場合は、modprobeコマンドを利用してロードさせることができます。
modprobeコマンドは、Linux カーネルモジュール(.koファイル)を動的にロード/アンロードするためのコマンドです。ネットワークドライバやUSBデバイス、ファイルシステムなど、必要な機能をカーネルに後から追加・削除する時に使います。
sudo modprobe <モジュール名>USBデバイス
USBデバイスの利用に必要な機能
USBデバイス(USBメモリやマウスなど)を使うには、次の2つが必要です。
- USBデバイスドライバ(USBメモリやキーボードを動かすためのソフト)
- USBコントローラ(USB信号を受け取り、CPUとやりとりする仕組み)
USBコントローラは、マザーボード上にあるハードウェアで、PCとUSBデバイスの間を取り持つ役割をします。
USBコントローラ
USBコントローラ(USB信号を受け取り、CPUとやりとりする仕組み)にはいくつかの種類(方式)があります。
| 項目 | 対応USB | 開発元 | CPU負荷 | 特徴 |
| UHCI | USB 1.x | Intel | 高い | 安価・シンプルな構造 |
| OHCI | USB 1.x | Microsoft | 低い | 安価・シンプルな構造 |
| EHCI | USB 2.0 | Intel | 中 | 高速転送(USB2.0)対応 |
| xHCI | USB 3.x+ | Intel | 低い | 次世代規格・USB全世代をサポート |
今回は以上になります。
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