目標
「デバイスドライバ」の概要について理解する。
「デバイスファイル」の概要について理解する。
「パーティション」の概要について理解する。
「ファイルシステム」の概要について理解する。
デバイスドライバ
デバイスドライバの概要
デバイスドライバとは
「デバイスドライバ」とは、接続されているCPU、メインメモリ、HDD、キーボード、マウス、モニター、USBメモリなどのデバイスを利用するためのソフトウェアです。特によく利用するデバイスのデバイスドライバはOSに標準で準備されています。(※デバイスドライバは種類が沢山あります。)
デバイスファイル(デバイスノード)
デバイスファイル(デバイスノード)の概要
デバイスファイル(デバイスノード)とは
デバイスを動かすには「デバイスドライバ」が必要でした。このデバイスドライバへのインターフェースとして利用されるのが「デバイスファイル」です。
デバイスファイルにはHDDなどを扱う「ブロックデバイス」とテレタイプ端末、仮想コンソールなどを扱う「キャラクタデバイス」があります。デバイスファイルはデバイスが接続された時に自動生成され「/devディレクトリ」に格納されます。(この仕組みをudevといいます。)
パーティション
パーティションの概要
パーティションとは
パーティションは大容量の補助記憶装置に対して保存領域を分ける仕組みのことを言います。このように、保存領域を分ける仕組みが作られ使用されるようになったのは保存領域の一部を利用したいといった要望が多かったためと言われています。
ハードディスクなどの所謂「ディスク」は読み書きをブロックの単位で行うようになっています(※1ブロック=512B~4096B)。このブロックに対してランダムアクセスを行います。
このブロックを連続する番号(番地)で区切って例えば「1~1000」を第1パーティショ、「1001~●●」を第2パーティショというように区切っています。それぞれのパーティションはパーティションテーブルと呼ばれる管理用領域で管理されます。
パーティションテーブル
パーティションテーブルには次に2種類が存在します。
- BIOS(MRB)…基本パーティションを4つまで準備できます。
- UEFI(GPT)…パーティションを128個まで準備できる。
「BIOS」と「UEFI」の違いは他にも沢山あります。例えば利用できるストレージのサイズでは「BIOS」は2TBまでなのに対して「UEFI」は事実上の制限なしなどです。現在では「BIOS」はクラウド上の仮想マシンで多く利用され、「UEFI」は実機で多く利用され始めています。
パーティションを利用するメリット
「OS用」「保存領域用」「●●用」とパーティションを分けることでPCのパフォーマンスを向上させることが期待できます。(作成方法によっては悪化する場合があります。)
他にもOSのリカバリが発生した場合、パーティションを分けておくことで「保存領域」のデータに対して影響をださなくて済みます。
パーティションの例
/boot…カーネル、ブートローダの設定ファイルなどが入ります。
/swap…メインメモリに格納されているデータを一時的に対比させる区画です。
/home…ユーザー固有のファイルを格納します。
/…ルートファイルシステムを格納する必須のパーティションです。
ファイルシステム
ファイルシステムの概要
ファイルシステムとは
ファイルシステムとは、コンピューター上でデータをファイルの形式で扱えるための仕組みです。この仕組みのお陰でメモリ上に飛び飛びに保存された情報もひとつのまとまったファイルとしてユーザーへ提供してくれます。(※ファイルシステムはデータの記録状態を管理してくれています。)
ファイルシステムの種類
ファイルシステムには次のものがあります(一例)。これらのファイルシステムから利用したいファイルシステム選択してデバイスをフォーマットします。
ファイルシステム | ファイルシステムの説明 |
ext2 | Linux標準のファイルシステム |
ext3 | ext2にジャーナル機能を加えたファイルシステム ※ジャーナルログを使ってファイルシステムの整合性をチェックします。 |
ext4 | ext3を機能拡張したファイルシステム |
xfs | ジャーナルファイルシステム(開発元:SGI) |
jfs | ジャーナルファイルシステム(開発元:IBM) |
まとめ
- OSにはデバイスドライバが準備されていてデバイスを利用できるようになっている
- デバイスドライバにはデバイスファイルを介して操作を行っている
- HDDなどの記憶装置デバイスではパーティションを作成する
- パーティションにはファイルシステムを作成してファイル形式でデータを扱っている
今回は以上になります。
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