01-VBA

初心者のためのExcelVBAのオブジェクト

目標

ExcelVBAで利用するオブジェクトについて理解する。

ExcelVBAでのオブジェクトの概要

ExcelVBAでのオブジェクトとは、「処理や設定の対象となるもの」です。次の表は具体的なオブジェクトの種類です。

オブジェクトの種類オブジェクトを扱うためのVBAの記述
Excel(アプリケーション)Application
ブックWorkbooks(“ブック名.xlsx”)
シートWorksheets(“シート名”)
セルRange(“セルの番地”)
フォントFont
図形Shapes(“図形の名前”)

ExcelVBAを理解するにはオブジェクトの理解が必須です。Excelでのオブジェクトは、通常のExcel操作の中で、「マウスで扱うことができるもの」と考えると分かりやすいです。例えば、「ワークシートの選択」時には「ワークシート」というオブジェクトを選択していますし、「セルの選択」時には「セル」というオブジェクトを選択しています。その他にも「セルの結合」では複数のセルが対象のオブジェクトで、「フォントサイズの変更」はフォントというオブジェクトを指定しているといった具合です。

オブジェクトの指定方法

オブジェクトは大きいものから順にドット(.)で繋げて指定します。

例:Excelブック(ブック名がbook1の場合)でシート(シート名がSheet1の場合)を指定する場合は
Application.Workbooks(“book1.xlsm”).Worksheets(“Sheet1”)
と指定します。

オブジェクトは既にアクティブな(指定されている)場合に省略できる。

ブック(ブック名がbook1の場合)が既にアクティブな場合は

Application.Workbooks(“book1.xlsm”).を省略し下のように記述。

シート(シート名がSheet1の場合)を指定する場合は

Worksheets(“Sheet1”)

シート「Sheet1」のセル「A1」を指定する場合は

Worksheets(“Sheet1”).Range(“A1”)

シート「Sheet1」のセル「A1」内の「フォント」を指定する場合は

Worksheets(“Sheet1”).Range(“A1”).Font

(再掲)

オブジェクトは既にアクティブな(指定されている)場合に省略できる。

シート「Sheet1」が既に選択された場合の「A1」内の「フォント」の指定

Range(“A1”).Font

各オブジェクトには持ち物(プロパティ)がある

プロパティとは属性(オブジェクトの持つ設定項目)のことです。

下図:小さいオブジェクト(青い網掛け)は、大きなオブジェクト(黄色い網掛け)のプロパティ(持ち物)とも言えます。逆に、小さなオブジェクト(大きいオブジェクトの持ち物)は、それを主体に考えるとそれ自身を「オブジェクト」(赤下線)として捉えることができます。

オブジェクトの使い方

Option Explicit

Sub controlObject()
    
    Worksheets("Sheet1").Range("A1").Select
    ActiveCell.Interior.Color = vbRed
    ActiveCell.Offset(0, 2).Select
    ActiveCell.Interior.Color = vbGreen
    ActiveCell.Offset(0, 2).Select
    ActiveCell.Interior.Color = vbBlue
    ActiveCell.Offset(1, -4).Select
    ActiveCell.Value = "オブジェクトを操作しました"
    
End Sub

「Interior」や「Offset」などの説明は次の機会に。

実行してみる

今回は以上です。

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