目標
- topコマンドについて理解する
topコマンド
top コマンドは、Unix系のOS(Linux、macOSなど)で使用される、システムのプロセスのリアルタイム監視ツールです。CPUやメモリの使用状況、実行中のプロセス情報などを確認できるため、システムのパフォーマンス調査やトラブルシューティングに、よく利用されます。
top コマンドの基本的な使い方
top コマンドの最も基本的な使い方は次の通りです。
top
コマンドを入力するだけで、プロセスの一覧とシステムのリソース状況がリアルタイムで表示されます。
top コマンドの画面構成は、Linuxの場合、上部にシステム全体の状態、下部に個別のプロセス情報が表示されます。
top - 14:55:32 up 2 days, 3:10, 2 users, load average: 0.15, 0.25, 0.30
Tasks: 135 total, 1 running, 134 sleeping, 0 stopped, 0 zombie
%Cpu(s): 5.3 us, 1.0 sy, 0.0 ni, 93.3 id, 0.3 wa, 0.0 hi, 0.1 si, 0.0 st
MiB Mem : 7886.3 total, 2150.4 free, 2331.1 used, 3404.7 buff/cache
MiB Swap: 2048.0 total, 2048.0 free, 0.0 used. 5000.1 avail Mem
PID USER PR NI VIRT RES SHR S %CPU %MEM TIME+ COMMAND
2034 root 20 0 700000 50000 15000 S 5.3 0.6 0:05.20 myapp
表示内容の意味は次の通りです。
項目 | 説明 |
---|---|
load average | 1分、5分、15分の平均負荷(CPUコア数に対する負荷) |
Tasks | プロセスの状態(実行中、停止中など) |
%Cpu(s) | 各種CPU使用率(ユーザー、システム、アイドルなど) |
MiB Mem | メモリの使用状況(total/free/used/buffers) |
PID | プロセスID |
USER | プロセスを実行しているユーザー |
%CPU | CPU使用率 |
%MEM | メモリ使用率 |
COMMAND | 実行中のコマンド名 |
%Cpu(s) の補足説明
%Cpu(s): 5.3 us, 1.0 sy, 0.0 ni, 93.3 id, 0.3 wa, 0.0 hi, 0.1 si, 0.0 st
us: ユーザー空間で消費したCPU時間(アプリケーションやユーザーのプロセス)
sy: システム空間で消費したCPU時間(カーネルでの処理)
ni: nice 値が変更されたプロセスによるCPU使用率
id: アイドル時間(CPUが何も処理していない)
wa: I/O待機(ディスクやネットワークのI/O待機)
hi: ハードウェア割り込み
si: ソフトウェア割り込み
st: スチール時間(仮想化環境で、他の仮想マシンに占有されたCPU時間)
よく使う操作(top起動中)
top コマンド実行中には次の操作が可能です。例えば、「q」はtopコマンドを終了する時に利用されます。
キー | 機能 |
---|---|
q | 終了 |
P | CPU使用率順に並び替え(デフォルト) |
M | メモリ使用率順に並び替え |
T | 実行時間順に並び替え |
k | プロセスを終了(kill) |
r | プロセスの優先度(nice値)を変更 |
1 | CPUコアごとの使用率を表示(マルチコアの場合) |
オプション付き実行例
次のコマンドは特定ユーザーのプロセスだけを表示します。
top -u username
次のコマンドはPIDが1234のプロセスだけを監視します。
top -p 1234
存在だけでも知っておきたい関連コマンド
htop: より視覚的で使いやすいプロセス監視ツール(インタラクティブでカラフル)
ps: 静的なプロセス情報表示(リアルタイムではない)
vmstat: メモリ・CPUの統計表示
今回は以上になります。

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