目標
「リテラル」について理解する。
「型」について理解する。
pythonの基礎として「リテラル」と「型」について扱っています。「リテラル」や「型」は「演算子」と同じく、その役割や利用方法を知ることでプログラム内の小さな変化を捉えるのに役立ちます。「変数」「制御構造」「クラス」「ファイル操作」などを学ぶ前に必ず押さえておくべき重要な項目となります。
Pythonの基礎(リテラル)
前回は「記号」の学習として「演算子」を扱いました。この回では「リテラル」について学習します。「リテラル」はプログラム内で利用される「変更不可の値」のことです。
具体的には「0」や「23」といった整数や「56.0 」や「0.034」といった「浮動小数点数」、「あいうえお」などの文字列、「True」/「False」 など python が持っている組み込み定数のことです。
前回の学習ででてきた「被演算子」に利用されていた値が「リテラル」です。
「リテラルの種類」
「リテラルの種類」
「リテラル」はプログラムで利用する変更のできない値のことでした。このリテラルはいくつかの種類に分類することができます。それらを大きく分けると「数値リテラル」「文字列リテラル」「組み込み定数」「その他のリテラル(リスト、タプル、辞書、集合)」があります。
さらに「数値リテラル」は「整数リテラル」「浮動小数点数リテラル」に、「整数リテラル」は「2進数リテラル」「8進数リテラル」「10進数リテラル」「16進数リテラル」に分けることができます。
リテラルの分類 | 分類されたリテラルの分類 | 表記 |
数値リテラル | 整数リテラル(2進数リテラル) 2進数は先頭を「0b」とします。 | 0b10011 利用できる数値は「0」と「1」 |
整数リテラル(8進数リテラル) 8進数は先頭を「0o」とします。 | 0o12345670 利用できる数値は「0」から「7」 | |
整数リテラル(10進数リテラル) | 1234567890 利用できる数値は「0」から「9」 | |
整数リテラル(16進数リテラル) 16進数は先頭を「0x」とします。 | 0x1234567890abcdef 利用できる数値は「0」から「9」と 「a」から「f」 | |
浮動小数点数リテラル | 123.45 | |
虚数リテラル | 3.14j | |
文字列リテラル | 文字列リテラル | ‘abcdef’ |
組み込み定数 | 真偽値リテラル(True) | True |
真偽値リテラル(False) | False | |
None | None | |
その他のリテラル | リスト | [1,2,3,4,5] |
タプル | (1,2,3,4,5) | |
辞書 | {key1:value1, key2:value2} | |
集合 | {1,2,3,4,5} |
変更のできない値
リテラルの説明で表現した「変更のできない値」の意味についてですが、これは「1」と表記した値については、その値が姿を変えないという意味です。
pythonの基礎(型)
リテラルには、その種類を表す「型」が存在します。「型」はリテラルの分類でもあり、そのリテラルをどのように扱うかを定めたものです。例えば数値を表す型であれば算術演算ができるなど。
型 | 意味 |
int | 整数型(pythonではPCが処理できる桁数を利用できる) ※他のプログラミング言語では桁数が決まっている |
float | 浮動小数点数型 ※他言語では浮動小数点数型には「double」と「float」が存在します。pythonでは「float」のみです。またpythonの「float」は他言語の「double」にあたります。 |
complex | 複素数型 虚数リテラルの型です。 |
str | 文字列型 |
boolean | ブーリアン型(論理型)True/False |
list | リスト型 |
tuple | タプル型 |
dict | 辞書型 |
set | set型(集合) |
「リテラル」の利用と「型」の確認
ここから少し「インタラクティブシェル」を利用して「リテラル」の操作と「型」の確認を行ってみたいと思います。「インタラクティブシェル」を起動して次のように入力します。
整数リテラルとして「2進数リテラル」「8進数リテラル」「10進数リテラル」「16進数リテラル」を利用しています。「0b10011」や「0o12345670」などがそれぞれのリテラルです。
次は浮動小数点数リテラルと虚数リテラルを利用しています。
次は文字列リテラルを利用しています。文字列リテラルは「シングルクォーテーション」か「ダブルクォーテーション」で囲む必要があります。囲まない場合はエラーとなります。
真偽値リテラルは組み込み定数です。文字列のように見えますが、「シングルクォーテーション」などで囲む必要はありません。
次の入力はリテラルの「型」を確認しています。「型」の確認には「組み込み関数」のtype関数を利用します。
今回は以上になります。
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