目標
MsgBoxの戻り値について理解して利用できる。
MsgBoxの戻り値の概要と利用方法
MsgBoxの戻り値とは
ユーザーがMsgBoxを利用する場合、表示されたボタンによって決められた値がプログラムに返されます。この値のことを戻り値と言います。MsgBoxの戻り値は組み込み定数として準備されています。
組み込み定数とは
変数と定数の違い
組み込み定数の前に変数と定数についておさらいしておきます。変数と定数とは、簡単にまとめると、
変数：Dimで宣言して使用できる中身の値を変えることのできる箱
定数：Constで宣言して使用できる中身の値を変えることのできない箱
のことでした。
組み込み定数とは
組み込み定数とは、定数と名前がある通り、中身を変えられない箱に収められた値のことです。VBAなどではこの定数について最初から準備されたものがあります。これを「組み込み定数」と呼びます。
組み込み定数には「vb」や「xl」などの接頭辞がついています。vbはOfficeソフト全般に利用できる定数でxlはエクセル専用の定数となっています。その他にもユーザーフォームで利用される「fm」などの接頭辞がついた組み込み定数があります。
MsgBoxの戻り値の確認
ボタンの種類と組み込み定数（戻り値）の関係
| ボタン | 組み込み定数 | 戻り値 |
| OK | vbOK | 1 |
| キャンセル | vbCancel | 2 |
| 中止 | vbAbort | 3 |
| 再試行 | vbRetry | 4 |
| 無視 | vbIgnore | 5 |
| はい | vbYes | 6 |
| いいえ | vbNo | 7 |
キャプチャで確認
MsgBoxの利用方法
サンプルプロシージャ１
このサンプルプロシージャはDo Loopステートメントでのサンプルプロシージャの再掲載です。下の通りAnsという変数に組み込み定数の値を代入して利用します。
Sub DoLoop4()
Dim Ans As Integer
Do Until Ans = vbCancel
Ans = MsgBox("印刷しますか？", vbYesNoCancel, "印刷確認")
If Ans = vbYes Then
MsgBox "印刷します。"
Else
MsgBox "印刷をスキップします"
End If
Loop
End Subサンプルプロシージャ１（組み込み定数に数値を利用）
Sub DoLoop4()
Dim Ans As Integer
Do Until Ans = 2
Ans = MsgBox("印刷しますか？", vbYesNoCancel, "印刷確認")
If Ans = 6 Then
MsgBox "印刷します。"
Else
MsgBox "印刷をスキップします"
End If
Loop
End Sub今回は以上となります。次回はInputBoxについて取り上げます。
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